エンドオブホワイトハウス

あらすじ:大統領のシークレットサービスをしていたマイク・バニングは、不慮の事故から大統領夫人を救えなかった事に負い目を感じ、前線から遠のき事務仕事に徹していた。ある日、未確認武装した飛行機がホワイトハウスに向けて墜落する。そのパニックに乗じ、テロリストがホワイトハウスを占拠してしまう。地下に取り残された大統領を救うべくマイクバニングは再び撃鉄に指を掛ける。

予告編↓

感想:
予告編よりも面白い珍しい快作。
初期のダイハードやザ・ロックのようなテロリストに占領された建物の中を主人公が単身乗り込み正義を成す物語。難しい政治的な背景やコンピューターがどうのこうのといった面倒臭い話は一切無し、実に金曜ロードーショー向きな作品。
ホワイトハウスの前にあるオベリスクに飛行機の羽根が当たり、崩壊するオベリスクのシーン、その後の混乱する住民と死傷者がなだれ込む病院など911を思う浮かばせようとするシーンがあり、それと主人公が過去から再起する物語をリンク付けさせて、アメリカ人の底力を象徴付ける話の流れは良かった。そこがなかったら、本当にダイハードのパクリ映画になっていたと思う。
また、序盤のテロリストの俊敏な動きは周到な計画・訓練が行われていた事を裏打ちさせていて、物語の始まりとしては強大な敵というイメージを広げさせていて見ていて緊迫感が持てた。(アメリカ政府の無防備さは置いておいて…)また、敵組織の深層が韓国なのか北朝鮮なのか分からない状況も楽しめた。結局は「俺は世界の滅亡がみてぇ」みたいな奴だったけど。
と、物語は面白かったが、肝心の肉体アクションシーンには不満が残る。そりゃ、敵が占拠した建物に潜入しているという話だから、ダイハードみたいに銃撃戦をすることはナンセンスだけど。そうゆうドンパチをやらずに格闘術とナイフばかりってのはどうも迫力に欠けた。その分、飛行機の特攻や軍用ヘリVSハイドラなどでの爆破アクションシーンは迫力があるのだが。
ケルベロスシステムや韓国のシークレットサービスがテロリスト、同じパスワードと設定に無理矢理な部分を感じるので、そこら辺を容認して、もう少しバカ騒ぎしたものにすればもっと面白くなったのではないか。


2時間という上映時間が苦にならない展開のスピードは素晴らしく、アクション映画としては一定の基準を越えているので良い映画でした。