戦姫絶唱シンフォギアG 第一話「ガングニールの少女」

あらすじ:第一期から3ヵ月後の世界。フィーネの野望は奏者三名によって阻止されたが、世界にはノイズは発生を続け月は欠けたままであった。
響とクリスは、ノイズを操る能力を持つ完全聖遺物「ソロモンの杖」の移送を護衛していると何者かに操られたノイズの襲撃に遭う。

感想:
「ついてこれる奴だけついてこい!」

その掛け声に魂を振るわせた者だけが視聴を続けられるのだ!
1期が終わってライブの抽選から落ちて「俺のシンフォギアが終わった」と嘆いていたら、キャラソンが売れまくった事が幸いして第二期が決定。(ありがとうキングレコード!)
第一話放送前日には、ニコ生にて第一期一挙放送があり多くの適合者の脳みそを活性化させ、また新たなる適合者も生んだ。
そして、第二期の1話。
監督が伊藤監督から遊戯王5D’sの小野勝巳監督に代わり一抹の不安を抱いていたが、小野監督は上松&金子の熱意をちゃんと理解していたようで1期にあった熱量をそのまま持ち越し、なおかつハイクオリティに仕上げてくれたよ!!
第一期の1話といえば、事前の雑誌情報で「高山みなみ水樹奈々が主役を勤める」と嘘情報を流しまくって、蓋を開けてみたら1話で高山みなみ役の天羽奏が死んで、主人公は悠木碧演じる立花響が主人公だったという驚きがあったり。23分に2話分の内容を無理矢理詰め込んだ説明一切無しの怒涛の一話だった。
そんなトンコツスープのような濃厚かつ好き嫌いの別れる第一期1話に対して、第二期も濃厚だった。まず始まった瞬間から敵サイドの回想&血涙シーン。
このアニメ唯一のグロ要素、絶唱時の血涙シーンを始まって1分で見せ付ける製作陣の適合者テスト。1期からの適合者ならば、「血涙か。結局絶唱で血涙流したのって防人だけだったなー」と懐かしむだろう。初見は逃げる。
そして、新キャラ日笠陽子演じるマリア・カデンツァヴナ・イヴの「Dark Oblivion」をバックにノイズに追われる列車と対応する響&クリス。
クリスチャンは相変わらず可愛く、響は1期ではあまり見せなかった私服姿で登場する。
監督が代わった事によって、キャラデザも変えたのか響の造形に煤けて見えたケロロ臭が一掃されている(ここは適合者でも賛否分かれた。ようは慣れの問題なのだが)
同時刻、ノイズの列車襲撃の情報を得た本部で司令が事の裏を読み解こうとする。(司令が確実に1期よりもでかくなっている。なんとなく昔のアニメに於ける番長のような雰囲気がある)
列車内では新キャラの杉田 智和演じるウェル博士がソロモンの杖を抱いて、視聴者に1期と2期の間にあった三ヶ月の出来事を説明する。(説明がある!)
ノイズの襲撃に変身する響。変身バンクも小野監督の提案によって一新される。プリキュアっぽい感じだが、装着されるパーツのメカメカしさからビビドレを思い出す人もいる模様。確かに。(クリスちゃんの変身バンクは次に持ち越し)
シンフォギアといえば、「歌いながら戦う」という第一期の伊藤監督の勘違いによって生まれた戦闘システムが魅力の一つであるが。2期では一期に積み上げてきたスタッフ陣の連携が功を成し、最初からスピーディーな戦闘になっている。響の新曲「正義を信じて、握り締めて」が鳴り響き、クリスちゃんが新技を披露する。1期で誰も擁護できないレベルのダサ技カットインも一新され読みやすく、場面に上手く入り込んでいる。
響に新技はなく、三ヶ月の結果パンチがゴテゴテしく巨大化した模様。パンチの演出は小野監督が遊戯王5D'sを監督していた事によって、ジャンク・ウォーリアーのスクラップフィストをそのままトレースしたように真似る事になる。(WAファンに飽き足らず遊戯王ファンまで懐柔しようとするシンフォギアの懐の大きさというかなんでもアリ感)
戦いが終わり、ソロモンの杖は無事に移送されるが、そこで飛び出るウェル博士の胡散臭い本性。ノイズが基地に出る前にヘリが飛び立ったぞ!(うわーラスボスは誰なんだろうー) 
CM明けて、翼&マリアのイベントシーンへ。
マリア「見せてもらうわよ! 戦場(いくさば)に冴える抜き身のあなたをッ!!」
(適合者「うわーーー防人と同じ人間だ!!!!」)
マリア「「私の歌を全部世界中にくれてあげる!振り返らない。全力疾走だ!!」
「ついてこれる奴だけついてこいッ!!」」
(適合者「うおーーーー」初見「え?シェリル??」)
(マリアの言葉に感応できない時点で置いていかれる初見)
シンフォギアGの全ての収益要素の中でトップクラスを誇るだろう翼とマリア(水樹&日笠)の「不死鳥のフランメ」熱唱。(1期と同じく作中の歌はCD音源ではなく、その場で声優に歌わせています)
「き・ず・な」「何を問う」とノリノリで掛け声を送る。原作者の上松&金子&他の声優。
歌い終わり、歌の可能性について握手を交わす翼とマリア(翼さんは舞台だとアーティストモードなので防人語は封印している)
何事も無く終わるかと思ったら、ライブをやれば恒例になってしまったノイズ発生
「私たちはノイズを操る力を以てして、この星の全ての国家に要求するッ!」」
マリアの口から飛び出る世界に向けた宣戦布告。
聖詠からのマリアの変身。
本部で解析されるアンフバフェン波形は、
司令「ガングニールだとォ!!」(適合者「言うと思ったぜ」)
ヘリで中継をを観ていた響も「黒い…ガングニール……」
変身を終えたマリアからまた衝撃の言葉が飛び出る次の言葉は、
マリア「私は、私達はフィーネ。終わりの名を持つモノだッ!」
(適合者「フィーネきた!!!!」)
適合者も初見も頭の中に?を一杯詰め込んだ状態でEDのマリアが歌う「烈槍・ガングニール」が流れてスタッフロール。


第一話としては最高の仕上がりでしたね!
ニコ生の第一期の第一話なんて高評価が48.8%と半分以上が不満だったのに、第二期の第一話は高評価が89.3%と二倍に。これは素直に理解者が増えたのか、もはやファンしか見ていないのか。悩む結果ではあるが、それでも大勢が喜んだ事実は素晴らしいじゃないですか。
映像のクオリティも上がり、まだ歌っていない奏者もたくさん。音楽としての楽しみもあり、金子彰史による英雄をテーマにしたWA2を思わせる脚本も目が離せない。
年末にはライブも開催決定。
シンフォギアが今回も熱い!
気になった方は前期から観る(ニコ生一挙放送が11日までTSで観れます)か、適合者からの説明が無いとシンフォギアGは理解出来ないのでご注意を。


余談。
烈槍・ガングニールの歌詞、「正義のために悪を貫け」って、そのまま「正義の為に悪を倒せ」って意味だと思っていたけど、「自分の正義の為に悪を貫き通す」って意味とも読み取れるのね。
そうなると、マリアってあえて悪役に徹する事によって世界に何かを伝えようとしているのかしら。ウォッチメンのMr.マンハッタンみたいに。世界の必要悪に堕ちるって事か。
気になるぜ…。