愛を叫んだだけだもん

なんだかんだで7月終わるぞ…。

仮面ライダーの件

先日、10月から放送される仮面ライダーの新番組「仮面ライダー鎧武」の発表が行われた。
http://www.tv-asahi.co.jp/gaimu/
昨今の仮面ライダーといえば、当初のバッタをモチーフにした怪人というビジュアルは消え去り、シリーズごとに特色のあるテーマが用いられている。
例えば、現在放送されている仮面ライダーウイザードは魔法使いがテーマとされ、主人公の姿は宝石(魔法石)がモチーフになっている。去年放送していたの仮面ライダーフォーゼは宇宙をテーマにして主人公は宇宙船の形をしていた。
そして、仮面ライダー鎧武は何がテーマになるかというと、そのビジュアルは「鎧とフルーツ」という斬新なコンセプトになっておりオレンジの形をした肩パットや剣に伊達政宗の兜を思わせる三日月形の兜飾りと一風変わっている。
ビジュアルについては、平成ライダー二期*1は換装によるビジュアルチェンジがもはやお決まりなので、今後変わっていくだろう。*2
ネット業界では、その脚本を虚淵玄がメインで担当するという発表にざわついた。
虚淵玄仮面ライダーの脚本をするという情報は、今回が最初ではない。実は数年前、まどかマギカがあまりにも仮面ライダー龍騎に似ているという事、元来平成仮面ライダーファンを公言していた虚淵の発言などや、仮面ライダーフォーゼの脚本には特撮畑以外の人間が起用されるという情報により、一部で虚淵玄ではないかと囁かれ。コラ画像まで出回った事があったのだ。*3
しかし、今回は公式決定である。
発表された当時の衝撃は、多くの者が口を揃えて「朝子供が見るに耐えないグロ展開や欝展開が予想される」という至極真っ当な意見だった。現に虚淵の脚本はそうゆう趣向があり、彼曰く「全員死んでも納得の死でるならハッピーエンド」という感性を持っている。
そして、半日も経つと、ブラックな展開に怯える者へ。仮面ライダーファンは現実を喋り始めた。
「彼のやった欝展開は長い仮面ライダーの歴史に於いてすでに行っている。恐れる事は無い」
そうだった。特撮脚本畑には「井上敏樹」という御大がいたのだ。
井上敏樹の凄さについては、方々で調べてみれば分かると思うが。簡単に言うと、井上の書く脚本は「逆王道」である。勧善懲悪や絶対正義を否定し人間の心の揺らぎや人同士の争いをテーマにしている。*4腐女子に大人気の小林靖子という御大もいるけど…。
そこで私は更なる不安が溢れてきた。
それでは虚淵のを起用するメリットとは何か…。
現実的に最初に言えば、話題性である。
近年の仮面ライダー人気は低迷している。平成ライダー2期では仮面ライダーWが頂点に輝き、オーズ、フォーゼと下降の一途を築いてきた。ウィザードにて少し右肩上がりになったが、それでも視聴率は低い。製作サイドは少子化などによってメイン視聴者の子供が減ってきた分を補おうと、深夜アニメ畑の人間を起用して新しい顧客を作りだそうとした結果の人選であろう。*5
次に、新人の育成である。
虚淵玄は新人とはいえない年齢とキャリアだが、新しい人間を入れて仮面ライダーの歴史に新風をいれようとした。*6
ともあれ、製作サイドの思惑は匂うが、鎧武のコンセプトは全く読み取れない現状。
私の不安は募るばかりである。
売れっ子脚本家を起用する事は間違っていないが一体何話書けるのか。そもそも、カード、USBメモリー、コイン、スイッチ、指輪ときて、「フルーツ」って男子が食いつくのか。*7カブトから止まっていたライダーバトル物が成功するのか。主題歌が湘南の風ってずいぶん男臭いチョイス。ガンバライドが鎧武から新しくなるけど、そこら辺は成功するのか。コレクションアイテムは果実なのか武具なのか。*8
ともあれ、今後の発表に期待したい。*9

衝撃ゴウライガン

http://www.shougeki-gouraigan.jp/
そんな井上敏樹仮面ライダー響・牙狼雨宮慶太がタッグを組んだ。新特撮番組『衝撃ゴウライガン』も今年の秋放送決定している。
作品紹介を読むと、固有名詞を変えただけの牙狼にも見えなくも無いが、楽しみである。

キルラキル

http://www.kill-la-kill.jp/
フォーゼの中島かずき今石洋之グレンラガンコンビも10月『キルラキル』を放送する。
新会社トリガーのTVシリーズ第一弾なので気合入れまくり。アニプレは売る気ありまくりのアニメである。

TV

『マジェプリ 16』
アンジュの二重人格は、アッシュの人格が流れ込んでいるって事?
とんとん拍子で出世して最近よく見るアマネ大佐がラブライブの凛にしか見えなくなる。あいつそのうち「にゃーにゃー」言い出すぜ。

ファンタジスタなドール 4』
もう朝やれよ。またはアイカツの後。
P4の柿原優子脚本だからテンポが凄く良い。

ガッチャマンクラウズ 4』
4話は世界観とSNSツールギャラクスの使い方を視聴者に教えてくれる回。
ギャラクスのキャッチコピー「世界をアップデートするのはヒーローじゃない。僕らだ」は某ロボットゲームを思い出しますが、このギャラクスというシステムが実に面白い。例えるなら、東のエデンのジュディスがSNSに特化したようなモノなんだけど。人の需要を分析してギャラクス同士で人と人との出会いを作り出すシステムは実に近未来である。
牛乳事件は、例題としてあげるには実にお粗末だったけどな。電源よりも張り紙でも自販機の前で声掛けでもすれば良かったのに。後はアムネジア・エフェクトで時を止めれば…。

『幻影ヲ 4』
一話完結で、内容もありきたりだったのでちょっと不満が…。
不幸や不満を描くストーリーとしては、努力家の主人公がビジュアルだけの同級生を憎んで暴走ってありきたりすぎる気がする。主人公とメガネとの問題をぶり返しているにしては、そうゆう思い出し表現少なかったし…。一話完結の中でも物語をもう少し進めてもらいたかった。

『仮面ライダーBLACKRX 15』
ロボライダーが登場したぞ!
悲しみの王子だから、顔に赤い涙のような「変身筋」があるぞ。
ロボだからあまり喋らず、黙々とデスガロンを射殺した。
デスガロンが最後にひとみの安否を教えつつも敵の目的を喋らないシーンには騎士道精神を感じたぜ。

『ステラ 4』
サバゲーアニメって大変。*10
今回はファンタジー回だった。
射撃練習に訪れた神社の弓道場で弓の名手だった平家の武士の話を聞いたゆらは、妄想が爆発し、武士の霊とコンタクトしてしまう。練習用に渡されたスーコーピオンで源氏の矢を射てくれと願われるのだが……。
賛否両論の超問題回。
サバゲーファンからはサブマシンガンで射撃訓練は無いと怒られ、アニメファンは「サバゲーアニメを観ていたはずがいつの間にかファンタジーを見ていた」と大混乱。非難轟々の中で俺は一人涙をした。
すっごく良い回だった。良すぎて俺は脚本担当したさかもとたけしさんにエールを送った。
この回だけをとればサバゲーアニメという体はなしていなかったが、一話からたびたび挟まれていた主人公の謎の妄想癖を否定する事無く、想像するということは創造するということであり、「本当はそれは凄いチカラなんだ。幻想に逃げ込むのではなくて幻想を世界と同じにするんだ。ならば世界の全ては自分の居場所」と、伝える平家武士の姿は神や霊というよりも、ゆらの居場所を失くし漂う気持ちの向かいたい先だったのだろう。
ともあれ、アッパレであった。
脚本家さんは、兎に角人に注目される為に出来るだけの馬鹿をやる回として製作したらしいけど、俺はこの回を観て久々に「昔の深夜アニメってこうゆう、哲学的な回多かったよね」と懐かしくも誇らしく見てしまった。
ぶっちゃけ一話から三話まで味気ない回が続いていたから、これくらい濃厚な奴の方が楽しい。深夜アニメに50%はいらない。0か100。それだけなんだよ。商業性とか捨てちまえ*11

*1:仮面ライダーWから連なる平成仮面ライダーシリーズのこと

*2:現在紹介されている姿は電王でいうプラットフォームで、ここから鎧を着るという話もある

*3:その時、当人が否定のツイートを呟き、フォーゼの脚本は劇団・新感線の中島かずきに決まった

*4:これは井上敏樹の父親が同じ脚本家であり、彼なりの父への反抗ではないかと思っている

*5:フォーゼも同じ理由で中島かずきが起用され、見事に失敗した

*6:鎧武は複数脚本が決定されていることから値踏みする場にしている?

*7:鎧一本で有名戦国武将のライダーの方が…

*8:根付って可能性も…江戸時代のストラップだし

*9:個人的には、これが成功して、アニメ畑やエロゲ・ラノベ作家が特撮畑になだれ込んでくると、いろいろ面白くなりそうではある

*10:このアニメって純粋なアニメファンとこのアニメの効果でサバゲーを流行らせたいサバゲーファンの戦いの場になっている

*11:いや、無茶言うなよ。金があっての物種だろ