ウルヴァリン: SAMURAI

あらすじ:X−MEN3の後、恋人を失い傷心に駆られて山で静かに暮らすローガンの元に、第二次世界大戦時に命を救った矢志田の使者が現れる。死期が近い矢志田に別れの挨拶をすべくローガンは日本に飛ぶ。
そこでローガンは矢志田から不死の能力を解除出来ると誘われるのだが・・・。

予告編

感想:
アメリカが描く日本が日本らしくないのは、「日本という国はアメリカと違ってオリエンタルで特殊な場所」という先入観から、日本の実像からアメリカらしさを抜きすぎている点だと分かる。現在の日本に日本独自のものは数多く存在するが、それは単独に存在する物ではなく、西洋やアジアと混ざり合って存在しているってことに気づかないと日本は描けないんじゃ・・・。忍殺みたいにぶっ飛べば日本人も笑って見れるんだけど。
まぁ、日本の為に作った映画じゃないからどうでもいいか。本当に日本らしくなったら地味だし。


まず率直な感想を言うと。ウルヴァリンは不死でオラオラプレイしている時が一番輝いているので、抑制装置によって不死を失ったウルヴァリンは鉄の爪の生えるおっさんでしかなく魅力が半減していた。メンタルボロボロだし・・。(それゆえに終盤はイケてた)
後は、ミュータントの登場が少ない。予知能力者のユキオの必要性とはなんだったのか。ニンジャ集団の方が強そうだった。ニンジャ強い。無駄に側転するツヨイ・・。ヴァイパー良かった。
野外とセットの場面転換が多すぎて日本を舞台にしている感じが出てない。(南に行く「夏」北に行く「冬」はどうでもいい)
縄のついた矢をローガンに何本も刺さって、それでも歩き続けるローガンの図は「弁慶の立ち往生」を意識したのだろう。ちょっと笑えるが好きなシーンだ。新幹線の上でヤクザと蛙みたいに飛び跳ねるシーンも好き。
とまぁ、面白い場面はあるし「一応」日本が舞台ということもあってウルヴァリンサムライは個人的には嫌いじゃない映画だった。至極の名作にはぜったいに成れないが暇潰し程度には最適の一本である。(深く考えたら負けという意味でも)

シルバーサムライは原作通りにオリエンタルな能力で戦ってほしかったなぁ・・・そんなアイアンマンみたいな奴じゃなくてさー。

ジーンとの邂逅はいらなかったなぁ。シリーズモノとしては必要だったのだろうけど、カタルシスが無くウルヴァリン:サムライから観た人にはチンプンカンプンだったよね。

余談、
小川直也がさらっと出ていた。ニンジャに暗殺されてた。ニンジャ強い・・・・レスラーより強い。
余談2.
ユキオの方が顔つきから毒蛇ぽかった。カマキリ女とも
余談3.
シルバーサムライがパワードスーツだった・・・。
余談4.
ハラダ・ケヌイチオがちゃんとハラダ・ケンイチロウになっている・・・。
余談5.
ちらっと映るデジキャラット。世界に羽ばたくデジキャラット
余談6.
ウルヴァリンの最後の攻撃がアダムンチウムの爪じゃなくて骨の爪なのはイイ。
余談7.
マリコとユキオの人が吹き替えだと当人が声優をやっているのだけど酷い。俳優と声優のスキル体系が現在では完璧に別れているって分かった。