キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー

あらすじ:アベンジャーズから2年後、キャプテンアメリカことスティーブ・ロジャース諜報機関S.H.I.E.L.D.の下で現代社会に適応しながら体を鍛えていた。そこに海賊に占拠されたS.H.I.E.L.D.の船から船員を救い出す任務が舞い込む。S.H.I.E.L.D.のストライクチームとブラック・ウィドウを引き連れ船内に潜り込むのだが。ブラックウィドウは単独で別の任務を遂行しようと動き出す。自分の知らない所で何かが動き出していることを予感したキャプテンアメリカはS.H.I.E.L.D.長官ニック・フューリーに不信を抱く。ニック・フューリーもまたS.H.I.E.L.D.の内部で動き出したある計画に疑問を持ち始める。
予告編


感想:
前作の「キャプテンアメリカ:ファーストアベンジャー」はキャプテンアメリカの誕生譚として製作しており、舞台の9割が第二次世界大戦アメリカであり時代背景を色濃く反映され、現代が舞台の他のマーベル映画とは一味違う代物となっていた。また、キャプテンアメリカはアイアンマンやソーのようなビームや雷撃を飛ばすキャラではないので、戦い方も地に足をつけた格闘術と盾のスローイングと少々地味な印象を前作では持ってしまったが、今作では超人であることをアピールするその格闘術と身体能力に磨きがかかっており兎に角動く。戦闘も凄いが、「どんだけ窓ガラス割るんだよ」ってくらい走っては窓ガラスに飛び込んでいく。ストーリーの規模も大きくアクション映画のような馬鹿馬鹿しさと勢いのある良いシナリオで構成され、脇を固めるブラック・ウィドウやフューリー長官の演技やアクションも見ごたえがあった。特に見ごたえがあったのがサブタイトルにもなっている敵役のウィンターソルジャーの銃火器と金属製の片腕を併用した戦闘はじつに素晴らしかった。前作に登場した存在も登場するので前作を見てからの視聴を推奨するけど、それほど大体劇中に説明が入るから見なくても楽しめるように出来ている。


今までのマーベル映画は、大体が主人公の因縁によって敵が生まれその敵と主人公が戦うことが大筋であったことに対して、この映画は、怪しい動きを始めたシールドに対してキャプテンアメリカらが立ち向かう、個人対組織の図を作っていて往年のアクション映画のような大勢の敵に対して主人公が主人公という設定を駆使して無双するシーンが数多く登場し見るものに爽快感を与えてくれる。(一応程度にキャプテンアメリカはこんがらがった善悪に対して苦悩するんだけど、物語の展開が速いからすぐに決断する)
ブラック・ウィドウも堅物なキャプテンアメリカのサポートをうまくしており、二人の掛け合いは見るものを飽きさせずに次の展開に運んでくれる。秘密道具もたくさん出る。ルパン三世かってくらいに。
新キャラのファルコンもその全貌が登場するのは後半だけど、その戦い方は地に足をつけたヒーローばかりが登場する今作においてよいアクセントととして活躍していると思う。(アイアンマンポジション的で)


今回のキャプテンアメリカは前作のような泥臭いさが一切無くアクションだけ見ているだけでもそれなりに満足できてしまう仕上がりになっている。
面白かった。



余談1。
2時間弱あったけど、物語が詰め込みすぎていて終盤のサイコパスみたいな「悪人になりそうな奴を先に殺す装置」の登場とか説明についていけなくなってしまった。

余談2.
アメコミ特有の「人気のあるキャラは劇中に死んでも必ず生き返る」というルールを知らない方が楽しめるよね。

余談3.
いくら2000万人が殺される危機だからってワシントンDCの上空でヘリキャリア3機を落すキャプテンアメリカには唖然としたぜ・・・。

余談4.
クイックシルバーじゃね?と思ったらクイックシルバーだった。